後ろの絵は何だ?

私のYouTubeチャンネルの視聴者の方から、私の後ろにある英語の看板は何を言っているのか?というご質問をいただきました。

本日は、その回答をしたいと思います。動画はこちら

これは経営学あるいはマネジメントの父とも呼ばれるピーター・ドラッカーさんの”Management“(邦訳「マネジメント」)という書物からの引用で、私がナゾを究明していく上で常に心がけていることになります。これは、英語(原書)で書かれている通りの内容で、以下の通りです。

“The important and difficult job is never to find the right answers; it is to find the right question.  For there are few things as useless, if not dangerous, as the right answer to the wrong question.”

日本語で説明したいので、いくつかの翻訳ソフトで訳してみましたが、私の解釈とちょっとニュアンスが違うような気がしますので掲載は控えます。おそらく邦訳版に最も適切な訳が記載されているはずですが、残念ながら邦訳版が今手元にないので定かではないのですが、おそらく以下のような文になっていると思います。

“重要かつ困難な仕事というのは、決して正しい答えを見つけるということではなく、正しい問いを見つけることである。なぜなら、「間違った問い」に対する「正しい答え」ほど、危険とまでは言わないが、役に立たないものはないからだ。”

これ、ビジネスのみならず、教育やスポーツの現場でも、役に立つメッセージではないかと思います。私が経験してきたビジネスの世界では、上司や顧客からの「間違った問い」に正しく答えようとして一所懸命に働く人たちを数多く見てきました。例えば、「最高品質の製品を作ってほしい。」と依頼され、莫大な費用と時間をかけて最高品質を追求することは、おそらく発注者にも予算や期限があるわけですから、これは「役に立たない正しい答え」になると思います。ですのでこの場合、正しい発注(問いかけ)は、「〇〇円の予算内で、△△までに◻︎◻︎のサイズに収まる欠陥率xx%以下の最高品質のものを作ってほしい。」といったものになるのではないかと思います。で、ドラッカーさんは、この「〇〇円の予算内で、△△までに◻︎◻︎のサイズに収まる欠陥率xx%以下の最高品質のものを作ってほしい。」という「正しい問い」を見つけ出すことが重要だが困難な仕事であると言っている訳です。

いわゆる受験勉強のような教育の現場においても、例えば「偏差値を上げるにはどうしたら良いか?」という問いに対する完璧で正しい回答は、おそらく大抵の場合役に立たない虚しい回答になるような気がしてなりません。あるいはスポーツ、例えばゴルフの世界で「スライスを完全に治したい。」と思って一所懸命その練習だけしたとしても、おそらくこの努力だけでコンペで優勝することはないでしょう。これらも、役に立たない「間違った問いに対する正しい答え」の部類になるのではないでしょうか?

昨今急速に普及している生成AIのUI(ユーザー・インターフェース)はプロンプトの入出力という形を取ることが多いと思います。この場合、間違った(あるいは不十分な)プロンプトを入力したとすると、おそらく生成AIはそれに対する(入力されたプロンプトが間違っているとか不十分であるとか判断できないので)「役に立たない正しい答え」を提示する可能性が非常に高い訳です。ですので、1度のプロンプト入力で終わるのではなく、プロンプト入出力を繰り返しながら、正しいプロンプトを発見して入力できるようになることが生成AI活用のコツになるという言い方もできると思います。

ですので、私が提示する3つのナゾの究明活動においても、このナゾさえ解決できれば私の活動が終わるなどと考えてはおりません。ナゾを究明していく上で、さまざまな角度から仮説を設定して検証していく、そのような仮説ー検証を繰り返し、いつしか「正しい仮説(=究極の正しい問い)」に辿り着けるよう努力しているということです。そのような思いから、自分に言い聞かせるためにこの看板を使っている訳です。

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