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YouTube開始後にさっそくありがたいコメントを頂きました。

既にお知らせしました通り、無事YouTubeチャンネルの開設を行うことができました。基本的にはこのブログで発信していることを映像でわかりやすく伝えることを意図しております。本ブログ同様に皆様からもご愛顧いただけますと幸いです。

そして最初の一本は、ナゾラボジャパンが究明しようとしている3つのナゾについて概略説明した訳ですが、ありがたいことにさっそく大変有意義なコメントを頂きましたのでここでご紹介したいと思います。

この方は金融業に従事されているシニア世代の方で、おそらくは情報システム部門に所属しているものと思われます。

概略以下のような主旨でした。

  • 3つのナゾ全てにおいて、耳の痛い話である。
  • 第一のナゾに関連して、
    • 情報システム部員が役員に選任されにくいのは、役員決定の際にステークホルダー(株主)からの知名度が低いからだと思う。
    • そもそも情報システムの業務は直接的な業績(売上や利益)への貢献が見えにくい。
    • 現職役員も情報システムの業務内容をきちんと理解していない。
    • 当の情報システム部員も、やるべき仕事をこなしていれば役員から理解されなくても問題ないと考える風潮がある。
  • 第二のナゾに関連して、自分が所属していた組織では、マーケティングを担当する部署があるのかないのかよくわからない状態であった。
  • 第三のナゾに関連して、
    • 情報システム部門がカスタマイズをやめるべきだと利用部門に提案しても「お前たちが楽したいだけだろう」と逆ギレされることが度々あった。
    • カスタマイズの増加は海外のアプリケーション・パッケージを販売するベンダーそのものに対してではなく、国内の開発業者に多額のお金を支払うことになってしまう。

これらの大部分は私がこれまでリサーチしてきた内容とほぼ同じまたは類似するものですが、逆に言うとこのような問題を「耳が痛い」と深く認識し、その原因を大まかには把握してはいるものの、決定的な打開策がないまま、またそれによって大きな問題が表面化しないまま放置されているということではないかと解釈いたしました。特に、以下の点が印象的でした。

  • 株主が有能な情報システム部員を見抜くことができない。
  • 一方の情報システム部員も、業績への貢献度合いをアピールすることに関心を持たない。
  • システムを利用する立場の部門も、世界で利用されているアプリケーション・ソフトウェアの機能を活用してビジネスを発展させようという意識が低く、現行の業務を継続するためのツールとしか考えていない。

もちろん、これは一人の方の体験談ですので、これを以て全ての日本企業で起きているよろしくない現象であると結論づけるべきではないとは思いますが、私のこれまでのリサーチ結果とほぼ同じ傾向であることを考えると、いまだに多くの企業に当てはまる現象と考えて良いのではないかと思います。

何故そうなのか?その理由を探る前に、これを解決するとどのようなことが期待できるかについて私の見解を提示しておきたいと思います。

  • 仮に株主が有能な情報システム部員を評価できる能力があれば、それによって業績が向上する、もっと言うと株価上昇につながる、すなわち株主にとっても必要な能力ではないのか?
  • おそらくは現行業務に忙殺されているであろう情報システム部員も、具体的な将来の目標やキャリアパスを持つことで、自身の成果が正当に評価され有能な人材として位置付けられるようになるであろう。これは企業にとっても個人にとっても有益で、もっと言うと日本社会全体を明るくすることにつながるのではないか?
  • 「カスタマイズ」が必要となるような個別個別の業務のためのシステム修正に拘らず、アプリケーション・パッケージが既に持っている機能を有効活用すると、長期的には個別個別のシステム修正が減り、システムへの投資額低減のみならず、業務効率の向上につながる、つまり無駄な業務の削減と業績向上を同時に実現できるようになるのではないか?

これらはいずれも短期的に、一朝一夕にできるものではありません。しかし、放置しておいて良いものとも思えません。放置しても当面は問題が表面化しないから、と言う理由で解決が先延ばしになっているだけだと思います。

ナゾラボジャパンは、このような前提・仮説の下、調査を続けて参ります。皆様からのご支援・ご協力よろしくお願い申し上げます。

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