付加価値創造にまつわるもやもや感

言うまでもなく皆様はビジネスを発展させるためにさまざまな努力を日々なされていることと思います。

例えば「働き方改革」や「デジタル・トランスフォーメーション」といった取り組みは国を挙げての推進事項となっているかと思います。

テクノロジーの進歩に目を向けると、今ですと生成AIとかAGIの活用でしょうか?

これらはほんの一例ですが、こういった取り組みは本来、最終的なビジネス成果すなわちこのカテゴリーで取り上げる付加価値創造につながるはずなんですけれども、何と言いますか、掛け声だけで終わってしまう、本来の意図とは異なる形で伝わってしまう、あるいは手段が目的化してしまい、結局最終的にどうなっているか曖昧になってしまうことが多いような気がしてなりません。つまり、これらの取り組みを通じて付加価値創造がどの程度実現されているのかが全く見通せず、だからもやもやとしてしまうのです。

「働き方改革」を例に挙げましたが、これは本来、働き方を見直すことで従業員および企業のパフォーマンスを向上させることが目的のはずですが、単に残業時間を減らすと言う意味になってしまっているような気がします。もちろん無駄な残業を減らすことは従業員にとっても企業にとってもプラスの成果をもたらす良い取り組みと思いますが、それによって生まれるべき付加価値についての議論が全く聞こえてきません。

「デジタル・トランスフォーメーション」についても、どんな変革(トランスフォーメーション)を実現するためにどの業務にデジタルの要素を盛り込むのかと言った議論をすっ飛ばして、単にスマホやタブレットを活用することだけを指すことが多いように思います。

この調子で行くと、昨今注目されている生成AIやAGIについても、単に目前の業務が自動化される、つまり現状の業務が楽になる、で話が終わってしまうような気がしてなりません。

ここで私が問題視するのは、単に目先の業務が改善されるだけで満足してしまい、誰も最終的なアウトプット(新たに創造される付加価値がどんなものか、どんなものであるべきか)に目を向けていない、あるいは目を向けようとしない傾向が強い、それはなぜなのかと言うことです。

もしも仮に、自分の業務のことしか考えず、最終的なアウトプットまで配慮した取り組みや工夫について上司や経営者から指示されないから、そんな面倒くさいことしなくても日々安泰で給料はもらえるし、今すぐ大きな変化は起きないだろうと言った考え方が支配的だとすると、「ウサギとカメ」の話に出てくる昼寝するウサギが目を覚ました時にはもう手遅れになってしまっているといった事態を引き起こしかねないと危惧しております。

ということで、このナゾに取り組むことで、この「もやもや感」を払拭できると同時に、皆様のビジネスの向上に貢献できると信じております。

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